筆者
執筆大好き桃花です。
本日は、私が人生しんどかった時期に書いた詩をお届けします。
少し比喩的、元ネタは恋愛です。
ぽえむ【人生】③『キレイな花にはなれないけれども』
キレイな花にはなれないけれども
あなたが「花」と呼んだその女性も 見上げることさえ出来なくて 私の気孔からこぼれる溜め息 まだ小さすぎるから何度も何度も踏みつけられて…… ただ真っ直な光が欲しくて 懲りずにまた葉を起こした キレイな花にはなれないけれども 誰の目をも惹きつけない それでも力強い樹木になろう 周りを取り巻くもののように 光り輝くことも出来ずに 私は音を立てて流いてみた まだ何もわからないからいろんな場所を漂って…… ただ落ち着く場所を求めて もう一度空へと旅立った 名のある星にもなれないけれども 誰の目にも映らない それでも優しい風になろう 誰かに可愛がられることなく 幼い子に折られたりして それでも傷口から新芽を出す 強く健やかな樹木になろう
あとがき
いつか美しいバラになることを夢見て太陽に手を伸ばし続けたのに、自分はヒマワリでもタンポポでもなく、ただの樹木だった。かぐわしい香りでミツバチを誘うことはおろか、美しいものを愛でる人の視線を捉えることも出来ないと知る。それでも、そんな自分を受け入れて風に揺られていよう――。
憧れだった人が、その後結婚したお相手を花に喩えた詩を書いていたことから、この詩は出来ました。
当時、他の大学生や周りの人達がすごく眩しく輝いて見えて、羨ましくて、悔しくて、でもどうしたらいいかわからなくて、途方に暮れていました。その気持ちは(歌詞に見立てると)2番に現れています。
周囲は星空のようにキラキラしてるのに、自分だけは光れない。何度も憧れて手を伸ばしてみるけれど、そもそも自分は形さえ無い風だった――。
何かを欲して求めてみるけど、うまくいかず、しばらく絶望して、もう一度立ち上がることの繰り返し。
鏡を見て初めて自分の姿に気づいた時、激しい絶望に襲われますが、いつかそのことを受け入れ、ありのままに生きていけたら幸せです。それまでにはおそらく長い年月が必要でしょうが、きっといつの日にか、自分が〝樹木として生まれてきた意味〟がわかることでしょう。
白桃ちゃん
果物として生まれてきた意味がわかる日が来るはず!
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