桃花ぽえむ【恋愛】A⑳『優しいあなたに』

筆者
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執筆大好き桃花です。

本日は、過去に私が書いた恋愛の詩をお届けします。

同系統のものをアルファベットでまとめます。

すべて独立した作品ですが、順番にお読みいただくとストーリー形式になるようにしてあります。

ぽえむ【恋愛】A⑳『優しいあなたに』

優しいあなたに
「好きです」とさえ言えなくて 想い伝わることもなく
ただただ涙に暮れていた
あれだけ大きな幸せもらって 後に残るのは苦しみばかり

「ありがとう」さえ言えなくて 何の恩返しもできず
ひたすら溜め息こぼしてた
こんなに多くの喜びもらって 私の方からは何も出来ない

止められもせず愛してしまった 叶わぬことなど知っていたのに……

    あなたの心は優しくて
    笑顔も 言葉も 性格も 声も
    あなたのすべてが優しくて……
    そんなあなたの愛した女性ひとは きっと優しい女性ひとだろう
    二人の交わすすべての愛は 優しい優しい色だろう

いくら涙を流しても どんなに悔やんで恋募らせても
このまま時間は流れていくから……
とうとう見つけた この私にも出来ること
“あなたのくれた優しさを 他の誰かにあげること”
だからもう 涙を拭いて
あなたのように いつまでも透明な心をもって
私はゆっくり歩き出す ゆっくりゆっくり歩き出す
やっとあなたに出会えた意味が わかったような気がします
あなたにもらった幸せを ずっと忘れぬよう強く抱いて
優しい気持ちで 生きてゆきます

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あとがき

涙が枯れる時

昔、大声で泣き叫んでも、親はかまってくれなくて、それが寂しくて悔しくてもっと泣きわめくけど、結局ずっと無視されて、力尽きて虚しさに打ちのめされていたことを思い出した。泣いてる途中に疲れてきて、勢いが徐々に落ちてゆくけど、そうするとなんか負けた気がして、力を振り絞ってまた声を張り上げるけど、どんなに意地を張っても助けてもらえることはなかった。詰まるところ、負けなのは自分の方であって、エネルギーを費やしても手に入れられたのは虚しさばかりだった。

どんなに悲しくても、いつかは涙は枯れ果てる。

恋とは無関係だけど、そんな格言めいたことを幼い頃に体得したなと、そう思い出した。

〝こんなに好きだという気持ちを、いつか忘れてしまうんだろうか。それならばいっそ、この壮絶な苦しみを抱きかかえたまま一生いたい。〟

失恋した直後はその恋に縛られて、ずっとそう思ってしまうけれど、やっぱりどんなに今が苦しくても忘れたくなくても、時は過ぎ、私達は前へ生きていかなければならない。

どんなに後悔してもすがりついても、諦めずにいても動けなくても。

でもどこかのタイミングでどうしても、人は次の段階に足をかけることになる。

寂しいことだけじゃない。負けたなんて思わなくていい。

そんなあなたの感情を、あなたの心はずっと覚えていてくれるから。

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