桃花ぽえむ【人生】⑤『君に』~いじめられている君に~

人生(詩)
筆者
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執筆大好き桃花です。

本日は、私がイジメられていた時、自分に向けて書いた詩をお届けします。

今も苦しい方々にとって、少しでも救いになれば幸いです。

ぽえむ【人生】⑤『君に』

君に
ツラさと苦しみで 涙が溢れて止まらない君に
    君の悩んでいるそのことを 不幸だと思わないで
    幸せになるための 厳しい厳しい過程みちだと思って
    どんなに先が見えなくても その歩みだけは止めないで
    “苦労”が“不幸”に変わるのは 君が道を捨てたその瞬間だから
            いいよ 今は泣いていても
    そのツラさと苦しみも いつか乗り越えられるときがきっとくるから

自分を好きになれなくて なかなか素直に笑えない君に
    自分を嫌うことは 決して悪いことじゃないよ
    君の求める自分は もっともっと大きいってことだから
    ただそれを嘆いてばかりいないで 嫌いな自分と戦えばいいんだ
    少しずつ なりたい自分に近づけるように
    自分を見つめて 自分を作っていって
            あんまり 自分を責めすぎないでね
    今は嫌いで許せない自分も いつか大切に思えるときがきっとくるから

努力しているはずなのに いつまでも幸せを感じることのできない君に
    必死に頑張っても うまくいかないこともあるよ
    それがずっと続いて 逃げ出したくなるときもあるよ
            でもね 背中は見せないで
    君の感じている何にも換えることのできないツラい思いは
    5年後かもしれない 10年後かもしれないけれども
    君が心の灯火を消さない限り
    たくさんの光を浴びて 必ず君の元へと返ってくるから
    だから投げ遣りになんてならずに 真っ直ぐ前を見つめて頑張ってみて
    どんな暗闇の中にいても 諦めてしまったら終わりだから
            大丈夫 君は今も進んでいるよ
    その努力の積み重ねが いつか輝く幸せを呼ぶときがきっとくるから

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あとがき

とは言っても、他人からこんな事を言われたところで、当時の私は憤慨して反発しただろう。

――お前に何がわかるんだよ。私のツラさなんて知らないクセに。アンタは苦労してないからそんな事言えるんだろ。

だが一方で、誰もこんな事を言ってくれる人はいなかったから、本当の本当の本当は、私が一番言って欲しかった言葉に違いない。

中学生時代、夜ベッドの頭側にある本棚に、山盛りのティッシュゴミを積み重ねていた。泣いても泣いても泣いても泣いても涙がずっと止まらなくて、何枚ものティッシュをダメにした。毎晩のように、涙で冷たくなった布団の中で溺れるように眠っていた。息も出来ない程苦しかった。

そんなイジメの苦しさの渦中に於いて、その苦しさ自体が〝幸せへの道〟だなんて信じられるだろうか。よわい十とちょっとの小娘がである。

今思うと私もすごい残酷だな笑。

残酷だとは思いながらも、でもやっぱり、誰かに言って欲しかった。鼻で笑ってしまいたくなるくらいの綺麗事でも、耐えていれば必ず光が差す、って。やさぐれた心がどんなにどんなに撥ね除けても、粘り強く。私の涙や叫び声が枯れ、疲れてもはや笑顔を浮かべてしまうくらいになるまで。

周りが真っ暗闇の中、もう永久にそこから抜け出せないと思ったら、二度と人は立ち上がれない。そしてひとたび真っ暗な世界に落ちてしまうと、もうずっとその景色が変わることはないのだと思い込んでしまう。だから苦しみに陥った時、歩き続けていれば希望はあるという確証を誰もが欲しがる。救いはそこにしか求めることが出来ない。

改めてあれから二十年が経ち、本当にその詩の通りに乗り越えたのかと考えれば、乗り越えたようでもあり、まだ引きずられている部分もあるのかもしれないとも思う。

でも、あの頃あんなに「死にたい」と思い続けてきたのに、今も私は生き続けてしまっている。あの頃は、とりあえず今日生きて、というつもりでこの詩を作ったのだから、そういう意味ではこの詩の目的は果たせたのかな、と思う。

今読んでくださっている方の中にも、まさに今イジメを受けて苦しんでいるという方もいらっしゃるかもしれない。イジメに限らず、もっともっと苦しい時期を、私なんかよりもずっと長い期間耐え忍んでいるのかもしれない。私がその痛みを代わることは出来ないけれど、今日アップした詩が、ほんのわずかでも、闇に差し込む光の一筋になったら幸せだ。

泣いてる白桃ちゃん
泣いてる白桃ちゃん

あんなにしんどかったのに今も生きてるって誇りに思っていいよ。

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