桃花ぽえむ【人生】⑩『憧れ』★

桃花ぽえむ【人生10】 人生(詩)

※ぽえむシリーズは主に10代に書いていた詩をアップしていますが、最近になって書いた詩(最新の詩)に「★」マークつけるようにしました。

筆者
筆者

執筆大好き桃花です。

久々に詩を書いたのでアップします。

相変わらず、詩は自分へ向けた静かな励ましです。

ぽえむ【人生】⑩『憧れ』

憧れ
私はあなたの目に憧れて、
あなたは私の手に憧れる。
私はあなたの性格に憧れて、
あなたは私の仕種に憧れる。

私が私の声を嫌っても、
あなたは私の声がいいと言う。
あなたがあなたのキッパリものを言ってしまうクセを嫌っても、
私はあなたのそこがいいと思う。

私がどんなに望んでも、
あなたのような社交性は手に入れられないのに、
あなたはそんな私の落ち着いた雰囲気が欲しいと言う。
私がどんなに手放したくても、考え込んでしまう性格は直せないのに、
あなたはそんな私をすごいと言う。

あなたは、たくさんたくさんいい所を持っていて、人から愛される人なのに、
「自分が嫌になる」と言う。
私は、こんなにこんなに欠点を持っていて穴だらけなのに、
あなたはそんな私に笑顔をくれる。

私に与えられたものとあなたに与えられたものはまるで違って、それぞれにいい所と悪い所があるというのに、
どうして人は、他人の事ばかりに目を向けてしまうのだろう?
私があなたを愛するように、
あなたはあなたを愛して欲しい。
あなたが私に憧れるように、
私も私を認めていきたい。

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あとがき

中学の頃、私は部活の先輩にいじめられていたので、とてつもなく暗かった。毎日に希望が無かったし、自分を責めていたし、一秒でも早く「死にたい」と思っていた。

そんな私のことを、同じ部活の子が、

「私は桃のことが本当に羨ましい」

と言っていた。

彼女は部活も強くて、目が細くて笑顔が可愛くて、体型も細くて運動神経も良くて、明るくていつも友達と笑ってた。私とは正反対の子だった。

そんな、私が憧れることさえはばかられるような彼女が、生きてる価値も見いだせないような人間を、「羨ましい」と言ったのだ。

具体的に私のどこをそう言ってくれたのかはっきりとは思い出せないし、ただひとえに彼女の優しさだったのかもしれない。

それでも、口に出して考えを交わさないだけで、実はたくさんの人達がそうなのではないかな、と思ってこの詩が出来た。別名、令和版「みんな違ってみんないい」。

というわけで、詩に出てくる具体的な項目はフィクションだが、着想だけ思い出由来。

一人でも多くの人が外に憧れを求めるのをやめて、自分のいい所を好きになっていって欲しいと願う。

筆者
筆者

「隣の芝生は青」くとも、

あなたの芝生は〝強い〟かも!?

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