執筆大好き桃花です。
今回は過去の詩をアップ。
あとがきでは、詩を作る時の状況について書いてます。
ぽえむ【人生】⑭『こうして』
こうして
こうして生きていたい ツラいことは数えきれないけれども ほら見上げてみて青い天空 空はいつだって澄んでいるよ 溜め息さえも吸ってくれる いつかあの空のように透明になろう こうして感情をもち続けたい キズつける武器となって暴れるけれども ほら気づいてみてよ揺れる花 植物はどんなときだって必死でいるよ 心をこんなに落ち着けてくれる いつかあの花のように純粋に咲こう こうしてずっと流れていたい 足を止めたい瞬間だって尽きないけれども ほら目を向けてみてね川の流れ 抗わず何ものだって受け入れるよ 大人のように清く流れる いつかあの川のように自然にあるがままに
あとがき
詩を書く時に、私なりのとある儀式がある。
自分には耐え難いくらいのショッキングな出来事やツラい感情に出くわし、人生を悲観してどん底まで落ちていって、ひたすら涙が涸れるまで泣く。この時はもう絶望してるから、自分がその先もはや笑って生きていけることなんて想像もつかない。とにかく、苦しくて苦しくて、一人部屋の中、嗚咽しながらひたすら泣き続ける。
限界まで泣き尽くすと、海底に沈み落とした空気入りのボールみたいに、感情が浮力でふっと浮いてくる。
浮力で浮いた時の思考はある種達観したように冷静で、感情が空っぽになってしまったみたいに何も感じない。自分が得てきた何もかもを失ってしまって、ゼロになったような感覚だ。
その時に思ったことを静かに綴る。そうしてやっと、たった一つ、詩が出来上がる。
作品を作る言葉に「産みの苦しみ」というものがあるが、まさに私が一篇の詩を作るのに、感情的に相当キツい段階を経ている。
もちろん作ってきた詩のすべてがその経過を経ている訳ではないが、〝絶望の儀式〟をくぐった詩は、自分の詩の中ではエネルギーというか胸に迫るものが違う。(個人的に。)まあまあの数の詩を書いてきたけれど、儀式をくぐらないものは二軍以下に成り下がる。軽いというか、ただの詩というか。
他の人はあっさりと量産してるのかもしれないけど。
短くて何のひねりもないようなこの詩だけれど、これも相当泣いた後に書いたことだけ覚えてるので、今回儀式について喋ってみた。
ついさっきまで「○にたい○えたい」とかの感情的終末を迎えていたくせに、泣きながら「こうして生きていたい」とか書く反発のエネルギー(笑)。「こうして」って、「泣きながら」とか「絶望しながら」って意味だからね。(あまり表現物の答えを限定したくはないけど、今回あえて言うならば。)今だって絶望しながら生きてくのなんてイヤだよ(笑)。
というわけで、毎日のように詩を書こうとも、表に出せるようなエネルギーの籠もったものって、月に1つあればいい方。私は一般人だから仕方ないけど、次々に高品質の作品を生み出すプロの人達ってやっぱとんでもないなと思う。
まぁでも詩なんだから気軽に、順位とかつけずに公開していけるといいなとは思ってるけど。
表現・創作してる方の儀式があれば教えていただきたいです。
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