書くのが好きな桃花です。
今回は、HSPの私が買い物や外出のたびに疲労で動けなくなってしまうので、
自分への戒めと備忘録のために、対処法などを考えてみました。
疲れやすいHSP
HSPはとかく疲れやすい。全く初めての体験や刺激満載の出来事でなくとも、日常生活のあれこれでかなり消耗する。
脳が回らなくなってくる、から始まり、最後には体が動かなくなる(体が疲れる)という状況に至るため、体力不足なのかと思ってしまいがちだが、恐らく極度の脳の疲労が全身にストップをかけるのだと思う。
掃除洗濯などの家事で疲れるのは誰もに共通していることだと思うが、体を動かしたことによる肉体的疲労感にとどまらない脳の疲れが、HSPにとっては自分で思っている以上にのしかかってくるのだろう。
激安スーパーでダウン
先日の土曜日、買い出しのために知人に、激安スーパーに連れていってもらった。
私は車を持っていないので、日常の買い出しは自分で電車で行くか、知人の車に同乗させてもらっている。その知人は車でこまめに出かけられることもあり、安い店とか美味しい料理屋とかをよく知っていて、時々連れていってもらうのだ。
その過程で、自分の特性や傾向や、どの程度なら体力(正確には精神力)がもつのかなどを学ぶことが出来た。もっと突っ込んで言えば、自分の脳のキャパは相当小さいのだという実情に愕然とした。
ドンキホーテもイオンも、人と店と商品の多さでかなりグッタリしてしまうタチなのに、そのスーパーは悲惨だった。その日は疲労感を感じていたから絶対に無理出来なかったのに、「たぶん大丈夫」と言ってしまった自分がすべて悪い。今も体調の悪さを三日以上引きずっている。だから、今度こそ学習しろよ自分、という戒めを込めて、今回のグッタリ感から学んだことをこれまでの経験も踏まえて書き留め、注意点や対処法をまとめておく。
たくさんの刺激
今回初めて連れていってもらったのは、ここ半年のうちに開店したばかりの新しいお店で、敷地が広く、活気があってとにかく混雑していた。商品の種類も陳列量も多く、値段も安くどれもお買い得で、砂糖に群がる蟻のように大勢の人が陳列棚を覗き込んでいた。この状況、都会なんかじゃ当たり前なのかもしれないが、HSPには既に目眩ものである。
〝初めて〟という刺激
まず、初めての場所というだけで、HSPには強いストレスがかかることになる。HSPの特性(?)である〝脳内で事前予測準備〟という防御機能が働きにくくなるためだ。見知った場所ならある程度予測して備えておける安心感があるが、未知の状況となると想定出来ることが極めて少なくなり、結果ほぼすべてが新しい刺激として飛び込んでくることになる。想定が出来ず緊張状態のところに次々新しい刺激が入ってくるので、脳がビックリして落ち着きを失い、常に興奮した状態になる(頭の中は見えないのであくまで体感。)この〝初めての体験〟という刺激がHSPには少々強すぎるのだ。
さらに、人の数と、商品の多さと、宣伝のかけ声と、もういろんな刺激がありすぎて、カゴ押し始めて五分くらいで私は頭の中は飽和状態になり、ダウン。後はもう極端に思考力が働かなくなって(たぶんこれ以上刺激を取り込むのは無理だと反応した脳がシャットアウトした)、友人に「もうダウン」と告げてあとは朦朧としていた。
〝人〟という刺激
人に関しては、イチイチ一人一人のあらゆる刺激に反応してしまう。外見や声や動きなどの記憶が一個一個飛び込んできて、そこから受ける印象や雰囲気に感情や思考がぐるぐる動いてしまうのを止められない。どうせ二度と会うこともないだろう赤の他人だ、ということを思考ではわかっていてもだ。
人のどんな要素が刺激になるかと言うと、細かい表情まで含め動いている、ということと、予測不可能な動きをする、ということと、それぞれが自分の意思を持って行動している、ということ。これらに対して、頭の中で思考があらゆる方向に飛び回るために、凄まじいエネルギーを消耗する。
〝物〟という刺激
商品に関しては、あの数と、色と、値段と、大きさと、種類と、品質と。たかが物かもしれない(失礼)が、実はものすごいエネルギーを発していることを感じている。もっと細かく言えば、生モノは個体差があるのでその違いが一つ一つ刺激として頭に入ってきて情報過多になるし、「なんでこの商品はこの棚に置いたのだろう?」とかいう考えても疲れるだけのしょーもないことも気になったりしてしまうし、箱のヘコミとかあったりしても目につくし、パッケージの色合いとか、キャッチフレーズに込められた意味とか、文字の大きさとか文章とか、値段との比較とかを考え出してしまう。さらにはそれらの一つ一つについて、たとえば企業名や商品からそれに関連するあらゆる情報が脳gle内で検索され始めて、どうでもいい情報をいろいろと思い出してしまうし、過去の関連した記憶とかも思い出しちゃうし、勝手に走り出してしまう自分の思考に自分で疲れてしまう状況だ。
そういうことを一つ一つにやり出して、先に進めなくなる。無視して進んだとしても、頭のカゴの中に全情報を放り込んでいくみたいで、どんどん重たくなる。目的は、今自分に必要な物を買う、というただそれだけのことだけなのに、商品を見ると、無関係なあらゆる情報が喚起されて頭がいっぱいになってしまうのだ。だから商品数があるだけぐったりしてしまう。
〝音〟という刺激
時折流れる宣伝の声に関しても、無駄に(?)ボイトレをやっていて声にこだわりがあったりすると、言い回しとか雰囲気とかイントネーションとか声の質感とかを頭の中で捉えてしまって、今の言い方はここがこう、とか、こういう気持ちなのかな、とか、その人の性格までをも考えたりなんかして、飽和状態になった頭の中にどんどん情報が膨れ上がっていく。それだけでなくとも通り過ぎる人達の言ってる言葉とか声から考えてしまうし、一場面や音がバッと強烈に自分の記憶に染み込んでくる感じがするし、もう勘弁。聞き流したり受け流したり見流したり考え流したりとか出来るようになりたい。それが出来ないのが(特に強度の)HSPなんだろう。
〝探し当てる〟ための刺激
新しい店に買い物にいく時は、欲しい商品を探すのにも精神力を使うということを忘れてはならない。「商品を探す」とは買い物をする時誰もが当たり前に取る行動だが、HSPにとって、実はこれだけでかなり脳を消耗していると実感する行為である。目当ての物を探してる途中に別の物が目に入って購入するか迷い始めたり、見つかるまで店内をぐるぐるしてしまったり、とにかく大量にMP(HPも)を使う。
もちろん、わかりやすくコーナーごとの看板や目印があるとは思うのだが、それを探して回るのにも移動が伴うため、その間様々な商品や人と遭遇することになる。慣れている店なら迷わず一筆書きで店内を歩くことも可能かもしれないが、そもそもどこに何が置いてあるのかわからない店だとそれを探し当てることから始まり、お目当てを見つけてもさらに近くに置いてある商品と比較したり、別の商品を知って迷ったりが始まって、そこからさらに時間がかかることになる。
〝迷う〟という刺激(半ば自業自得)
※ここで言う「迷う」とは、頭の中で選択を「迷う」こと。さらに「道に迷う」の気質も併せて持っていると(私も若干その気あり)、しんどさが倍増する。
HSPは即決出来ない。一つのことを決めるのに、あれこれと考え込んでしまう。その性質は無論、買い物という日常生活の一場面においても遺憾なく発揮され、買い主を困らせる。
そしていざ決めたとしても、その事を「本当にこれで良かったのか」「探せば別にもっといいのがあるのではないか」「買っても使わないのではないか」「効果が無かったらどうしよう」などと事後にぐるぐる考え込んでしまう。思考力も消耗するし、悩む時間も消費していくし、結局スッキリしないままレジでもあれこれ考えていて、帰宅後も買った物を見て「なんでこれ買ったんだろう」と反省会を行ったりする。刺激過多で思考力が極度に低下している中、鈍った判断力で相当の数の不要品を選んでしまうのだ。
結局、激安スーパーに行ったくせに普段以上の金額になっている。しかも不必要な物や口に合わない物ばかりが冷蔵庫を埋めることになった。さらには体調を三日以上こじらせている。
たぶん、あらゆること考え過ぎて頭の中がいっぱいになりやすく、いっぱいになったままさらに詰めてしまうからパンパンになってしまうのだと思う。
〝エネルギー〟という刺激?
私は霊感?みたいなものは無いのでよくわからないが、人とか商品とかの、見えないエネルギーみたいなものを無意識に感じたりしてるのかもしれない。人や物が目に入ってきたり近くにあったりすると、脳に夥しい情報がぶつかってくるのを感じるのだ。
特にメンタルが弱ってる時は、行き慣れた店でも、店内に入った瞬間にブワッと向かい風のように何か抵抗感みたいなものが襲って来た時があった。たぶん明るさとか雰囲気とか人や商品の発するエネルギーみたいなものだったんじゃないかなと思う(私は霊感?とか持ってないので詳細不明 ※再掲)。ああいう見えない何かを常に人は受けていて、自分はそういうものに強く影響を受けてしまう、ということをもろに感じた瞬間だった。
でもそれは決してネガティブな事ではなく、「気づく」ということは「対処していける」ということなので、少しでも生きやすいように工夫していくことが大事なのだと思う。
HSPが気をつけること・対処法~買い物編~
以上を踏まえ、HSPが買い物時に気をつけるべきことを列挙する。いずれも当たり前のことではあるが、私自身がいつまで経っても改善出来ない愚か者なので、しっかりとここに記述しておく。少しずつ実行していって楽に生きよう!
心構え①:無理しない
少しでも疲れてる時は絶対に無理しない。結局後で寝込むことになると肝に銘じること。
買い物に限らず、すべてにおいて基本中の基本。私の体調不良の8割以上は「大丈夫」と思い込んで無理してきたことによってもたらされたと言っても過言ではない。100%は難しいだろうが、出来る限り無理はしない。疲れないような工夫もすること。
心構え②:初めて・不慣れな場所は極力避ける
初めての場所、不慣れな場所へ行く時は〝絶対的に元気な時〟しか行かないようにする。もしくは、〝帰宅後体調を崩しても仕方ない〟という覚悟の元で行く。
もし可能なら、自分のペースでどこかで休めること、一緒にいてもあまり疲れを感じない安心感のある頼れる人と行くと良いだろう。
事前準備:買い物メモ
買い出しに行く前に買い物メモを書いておく(商品、個数)。商品名まで確定させなくても、「アイス1箱」くらいで良いと思う。
オススメは、出かける前に全てを書き出すのではなく、「これ足りないな」とか「今度これ食べたいな」と思った都度に一箇所にメモしておき、買い物ディにはザッと不足が無いかだけ確認・付け足ししてリストを作るのがいい。もちろんスマホにメモしたりアプリでもよいと思う。
ショッピング時①:取り込む情報を減らす工夫
必要な商品意外は見ない。機械になったつもりで、欲しい物だけをカゴに入れる。それ以外の人や商品には視線や意識を向けないようにして、なるべく取り込む情報を減らすこと(精神力温存のため)。万一途中で疲れてしまったら、トイレに行くなどして少し休む。
ショッピング時②:購入基準を決めておく
HSPは迷い出すとどんどんMPを消耗して考えてしまうから、迷う前に自分なりの基準を決めておくと良い。「今回はお菓子は買わない」とか「○円よりも安くなかったら買わない」とか。もっと言えば、「迷ったら買わない」とかのマイルールを決めておくも有効。
刺激に長く浸かりすぎてしまわないよう、時間を区切っておくのもいいかも。
ショッピング時③:少数・低価格
疲れてる時は買う物を少なめにすること。商品数が多くなってくるとそれだけ脳に負荷がかかっていくことになる。もしくは高額な物は選ぶのを控えること。高価な物はそれに向く意識の強度が強くなるため、大きさや数に限らずエネルギーの消費度が極めて高い。
工夫:委託する
ネットスーパーやUber EATSなどを上手に利用すること。価格の高さや配送料などでケチるよりも、休日寝込むことの方が(私は)もったいないと感じる。頼める人がいるならお願いをするのも良い。よっぽど外出が好きな人でなければ、疲労感も無く家まで届けてくれる分お得と考える。本当にありがたい仕組みなので、どんどん使っていくべし。
あとがき
HSPの中にも、買い物そのものが楽しいという方もたくさんいらっしゃるだろう。私自身も、心身に余裕がある時は店内をいろいろ見て回るのは楽しい面もある(ただ疲れやすいという自覚とセーブは必須)。
楽しく買い物が出来るに越したことはない。だが私と同じように日常の家事や買い物に疲れて困っている人もいるのではないかと思い、本記事を書いた。
HSPの人もそうでない方も、日々の暮らしをよりストレス無くスムーズに送っていただける一助になれば幸いだ。
他にも皆さんが気をつけていることや心がけたことで楽になったことなどありましたら、
教えていただけると幸いです。
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