執筆大好き桃花です。
今回は、「オタク」について語ります。
恐ろしい程の吸収力(パワー)
あのさ、オタクって、1日480時間くらいあるの?(半分とは言わない、3割くらいちょうだい?)
なんなの? あの消化量。絶対牛の50倍くらいあるでしょ?
世の中で知られているオタクについて挙げたらキリが無いし、その凄さを考え出したら目眩しかしないので割愛するけど。
先日、ボイトレのスクールに行った時に先生と、声優さんのWikipedia見ながら喋ってたんだけど、先生はあの恐ろしい数のアニメタイトルほぼ全部網羅出来てた(そしてウィキの網羅感もヤバかった。あれ書いてるのもたぶんオタク様だよね?)んだけどさ、
一体いつその情報を仕入れているのだ!?
だってあなた様は、普通に人間として生活してるでしょ?
今だってこれ(=ボイトレ)、お仕事中でしょ? 一日8時間とか働いてるでしょ? まさか寝なくても食べなくても生きていけるとかいう仙人めいた存在じゃないでしょ?
そうじゃなくてもこの先生はとっても忙しい先生で、ありとあらゆる活動をされてる方とお聞きしているが、
そんな中、一体いつ、こんないつまで経ってもマウススクロールが終わらないような数のアニメを見てるのだ?
しかも、歌も歌う(これがメインのお仕事)し、アニメやゲームだけでなくマンガも大好きと言うし、小説だって読むと言う。
一体どこにそんな時間が転がってるの? 休日だってさ、土日休みと仮定したってたかが48時間だぞ?(生活時間を除いた正味時間。)
もしくは、オタク様の周りの空気だけ、他の人間の580倍くらいのスピードで粒子が振動しているのか?(理系的なことはよくわからないので喩えがテキトー。)
絶対おかしいでしょ! GW10連休だったとしても、『こち亀』と『コナン』と『ワンピース』全巻読めたら凄い方でしょ!(いやわかんない。読了スピード感ハンパ無いのかもしれない。もしくは千手観音的に一度に〝アニメゲームマンガ歌小説声優トークアニメアニメゲーム歌マンガ声優ゲーム歌歌トーク配信小説マンガゲームゲームアニメマンガ〟の同時進行とか平気でやっちゃってるのかもしれない。)
凄い。羨ましい。でも到底辿り着ける境地では無さそう……。
オタクの「オ」は、〝恐ろしい程の吸収力〟
卓越した嗅覚
私は、「好きなものにとことん打ち込んでいて、そのことについて語り出したりしたらもう周りが見えなくなっちゃうような人、大好きなのだ!」→こことかにも書いてあったりした。
そしてそのことを、オタクは嗅ぎ分けるのか? ……そうとしか思えないエピソードがある。
職場(全国区で言うところの地方単位)で自他共に認める超オタクがいるのよ。夏でも冬でもトレードマークのタオルを首に掛け、メガネで、ボソボソ聞き取れない声でつかえつかえたどたどしく喋って、風貌も動きも、オタクをシンボライズしたような存在。ザ・オタク。オタクの中のオタク。コミケのためにお給料を貯め、二次元のために生涯を捧げてるような人なの。
その人と、職場は同じでも喋ったことはほとんど無かった。私も、自分の趣味なんかを口外したりもしなかった。
それなのに! なぜ忘年会でアナタは迷うことなく私の前に陣取り、脇目もふらず安定したオタクトークを炸裂させた!?
私は(自称)清楚タイプ系だと思い込んでいる(自分で言ってて痛いのは知ってる)が、なぜそんな私にオタク的マイナーゲームの話をして通じると思った?
絶対、嗅ぎ分けたでしょ? わかってたでしょ? 私がそういう人の話を喜んで聞く人だ、(そして若干オタク気質でもありそうだ、)ということをっ!
そしてそんなことは1度ではなかった。もう一人、ガンダム&航空系オタクに忘年会で掴まったこともあった。
……なぜかそういう人からオタクトークを受けることが多い私です。なんか特定のにおいを放っとるんかな。
オタクの「タ」は、〝卓越した嗅覚〟
狂った程の能力の高さ
オタクは(ああ見えてスポーツ選手よりも)バイタリティがある説。
これは言わずもがな。オタク的集中力を時速に変換させたらたぶん大谷翔平選手もびっくり。アマチュアのくせにとてつもない球をぶっ込んでいく。プロですら打ち返せない(ことがほとんど)。そしてその腕は疲れというものを知らない。
記憶力、学力実は高い説。そうでないとさ、あんなに膨大な数の作品やらキャラ名やらセリフやら、覚えらんないわ。私なんて小説の登場人物、3人以上出てくると結構怪しくなる(特に海外文学)。登場人物一覧表必須。それがオタクなんて、脳内に登場人物関係図が電子媒体で入ってるでしょ。電子情報だから、夥しい数のストックがあるんでしょ。そしてそれが経年劣化しないでしょ。
もう〝怖い〟を通り越して〝呆れ〟も超越して、言葉を無くすわ。
そしてそんな超人的な能力、私なんかは喉から両腕が出る程欲しいのだが、たぶんオタクは、自分達が超能力者だということに気づいてすらいない。(そんなことを考える前に彼らはマンガを開いている。)
オタクの「ク」は、〝狂った程の能力の高さ〟
その他の能力
高校の頃、当時はまだ、ギリギリオタク文化というものが今ほど表に出てきていない時代だった。「オタク」と言えば救いようの無いおじさんの、そのどうしようもなさを痛烈に表現する言葉だった。もう人生他に何も残されていない人達が、最後の拠り所を見出した、その安堵の場所を指し示す言葉だった。オタク達は自らに貼られたレッテルの痛ましさを自覚しつつも、光を避けるようにしながら、それぞれ自分が愛するものをひっそりと愛でていた。
そんな中、高校のとある先生が、(彼は自分のオタクを隠そうともしない開き直り系のオタクだったのだが、)教壇に立って普段の授業と変わらぬ調子で、
「これからの日本を救うのは、オタクだからね」
と、確信めいた口調で言い放った。
私達は少し離れた場所で、ポカンと彼の言葉を聞いていた。大袈裟なセリフがオタクのヤバさをさらに増長させ、オタクと非オタクとの距離がますます開いたように感じていた。
それからしばらくして、超オタクブームがやってきた。もはやオタクはコミュ障でオドオドしたおじさんに限らず、アイドルや芸能人、外国人までにも浸透し、恐ろしい程の成長を遂げた。オタクであることを口外することは何ら憚られることではなくなり、むしろその知識の高さとパワーの凄まじさと、愛の深さと考察力の緻密さで以て、国民的地位を獲得した。恥ずかしきレッテルは輝かしきバッチとなって、彼らの人生を誇らしげに照らすマークとなるに至った。今やオタクは、冗談抜きで、日本のサブカルチャーを強力な力で下支えする圧倒的エネルギーとなっている。
オタクは経済を大きく動かす。否、オタクが日本を救う。
まさにその通りだ。
オタクは、予言能力さえも持ち合わせているのかもしれない。
オタクの秘めたる潜在能力は底知れない。
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