【HSPと音】ネガティブニュースや嫌な広告から心を守る方法(緊急地震速報のあの音からも)

アイキャッチ(ネガティブニュース) HSP
筆者
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書くことが好きな桃花です。

今回は、音敏感系HSP(?)である私が、

  • HSPの音の聞こえ方
  • ネガティブニュースや広告の悪性
  • 音刺激から自分を守る方法

なとについて語ります。

HSPではないという方でも、なんとなく心身に不調が、という方は、〝音刺激〟から影響を受けているかもしれませんよ。

一HSPの見解として参考にしていただきたいと思います。

HSPとは

お知らせ:今回も長くなってしまったので、適宜目次でジャンプしてください。

まえがき

昼休みになると私の職場ではテレビをつけるので、ニュースが流れる。そのアナウンサーの声が、HSPの私には、

って、聞こえる。

いつかの時代の犯行声明文じゃないんだからさ。

と、ツッコミを入れたくなるが、本当にこんなふうに聞こえる。

要は、ネガティブニュアンスの言葉や声色が心に与えるダメージが鮮烈で強すぎて、気分が悪くなったり、耳を覆いたくなったり、逃げ出したくなる感覚になるのだ。

当たり前のようにニュースに接してきた人達には理解出来ないかもしれないが、音に敏感系HSPの人なら、わかってくれると思う。

そして、明るい話題に移ると、もうアナウンサーの一言目でわかる。だって、全く別人の声に聞こえるもの! トーンというか雰囲気というか。アナウンサー本人はたぶん、すごく意識をして変えてるというつもりはないだろう。でも、一声目で瞬時にわかる。ああ、大谷君の話題かな、とかって。(わかったから何なの?みたいなのはあるが、それは置いといて。)

私には、他の人に同じニュースがどう聞こえているのかはわからない。

人は皆自分の感覚基準で生きているし、実感というものは他人との比較というものができないから正しいところはわからないのだが、人は常に周囲や他人の様子を観察して自分の位置というものを知っていく。HSP側の人間からすると、周りを見た時に、ネガティブニュースにもやたら皆が平然としていられることに驚いてしまうのだ。私は気分も具合も悪くなってぐったりしたり、気分がずしんと沈んでしまったりしてるというのに。

音に対するHSPの感覚

上の犯行声明文、……じゃなくてニュース原稿例の聞こえ方についてもう少し詳しく解説してみよう。

HSPの音の聞こえ方は、音響機械のミキサーをかけたように(?)特定の音が強調され、エフェクト(効果)をかけたように聞こえる。(音響に詳しくないのでたとえが適切なのか不明。)つまり、誇張、倍増され、うねりをもって極端に、ささやかな音でも存在感を伴って、刺激的に耳に入ってくるのだ。

ネガティブニュース(言葉)であれば、そこだけ音が悲劇的に飛び込んでくるというか。平坦ではなくて強弱が激しいというか、強いエネルギーを持っているというか、大きくなってぶち当たってくるというか。

私はその感覚について、よく“色味”という表現をするのだが、音や声、言葉が、◯◯感という一種の属性(=感じ)を帯びて聞こえてくるように思う。「刺傷」や「犯人」、「警察」、という言葉(声)そのものが特定の感覚(恐怖とか)を強く持っていて、それも一緒に自分の中に入ってくる感じ。(共感覚のように、本当に色がついて感じるという訳ではない。私の場合は比喩。)

この時、それぞれの言葉が持つ属性というのは、個人的な過去の経験や記憶の蓄積から形成されるものであって、人によってまちまちに違う。そしてこれらの蓄積されたイメージが違うからこそ、人どうしのふるまいや受取り方、価値観の違いが生じる訳だ。

言葉や音などが特定のイメージを伴って聞こえるということは、HSPに限らず多かれ少なかれみんなそうだと思うのだけど、特にHSPはすごく些細なものやあらゆるものからあまねくこの感覚を受け過ぎるのだと思う。

一般の人は、ある程度“慣れ”というか、脳の取捨選択機能が適度に働いて、必要以上に影響やダメージを受けないように(たぶん)なってる。特に、“慣れ”による効果は大きい。どんなに悲惨ひさんな事件が起きても、繰り返し接することで、多くの人は次第に動じなくなってゆく。大人になるにつれ、インパクトのある経験は増えてゆくから、悪いニュースを見ても多くの人は、「ああまた事件ね」って、流せてしまう。

思うにHSPは、特に危機に対して敏感な脳の作りなのだ。専門的に言えば、扁桃体へんとうたいが興奮しやすい〟。(私は専門家ではないが……。)扁桃体というのは脳の一部位で、不安や恐怖に対して反応する部分だ。危険から身を守るために必須のものだが、これが過剰に働き過ぎると、些細なことにもイチイチビクッとしてしまう。これぞまさしくHSPの反応。

HSPは心の【防御膜】が極めて薄い、というのが私の体感だ。

ニュース、CM、広告等の特性について

ニュース、CM、広告は、どうしても刺激性とネガティブ要素が高くなる。しかも、瞬発力打撃力が強い。それぞれその理由を詳しく見ていこう。

ニュースの特性

まず、ニュースは、重要度&緊急度が高いものから順に組まれる。重要度&緊急度が高いものと言えば、人の生死に関わる話題、災害関連情報、パンデミック、緊急事態の報道、海外の戦争の動向など。つまりネガティブニュースだ。

だから昼時間などにテレビをつけると、真っ先にネガティブニュースにぶち当たることになる。「今日から暦の上では春ですね」などというのほほんな話題より、「昨夜火事があり、焼け跡から四人が遺体で発見されました」というのを優先的に報道しなければならない。無論これは必要なことだけど、視聴者の脳に対するネガティブ負荷も非常に高い。

CMの特性

次に、テレビやYouTube、TikTokなどのCMも、脳に対する刺激性が非常に強い。CMというものは、膨大な情報が駆け巡り競い合う中で、より多くの人々の心を捉えなければならない。しかも短時間で。CMや広告の与えられた時間がいかに短いかはご存じかとは思う(しかも単価もバカ高い!)が、その時間もどんどん短くなってきていると感じる。

動画サイトなどではスキップ機能があるものが多いが、スキップ可能になるまでの時間、最初のほんの5秒程度がきもである。広告主は、このほんの数秒で、人の心に記憶の爪痕つめあとを残そうとするのだ。そうするとどうなるか。一瞬で記憶に刻み込まれる鮮烈でインパクトのある、「うっ」となるくらいまでに刺激的なものになっていく傾向が高い。どんなCMも、あらゆる脳科学や心理テクニックを駆使して、人々の心に強烈な記憶の花火を炸裂させようと躍起やっきになっている。凡庸ぼんようなのはあっという間に埋もれてしまう。

ネット広告の特性

スマホに当たり前のように表示される広告にも、ありとあらゆる手法が盛り込まれている。CMよりもさらに短い時間、わずか一瞥チラリの一瞬だけで、つい指がクリックしてしまうくらいのものが最上のものと言えよう。動く(人は動くものに目がつい行ってしまう)、危険や恐怖をあお(人は危機により強くかつ素早く反応するようにできている)、「なんだこれは」と疑問に思わせる(人はわからないものに遭遇するとわかるまで落ち着かない)、等々、人の心理も知り尽くした様々な手法で作られたCMは、もはや当たり前だ。広告主は、より短時間で、より人の心が強烈に反応するものを次々に出す。

この傾向が激化することで、ネット広告というものはどんどん動き、色、音やビジュアルが激しさを増していき、私達の心の奥底まで深く噛み付こうとしてくる。

スマホの広告を不快に思う一因には、こういった理由も強く作用していると考えて間違いないだろう。

ネガティブ要素から身を守ろう

HSP(敏感な人、疲れやすい人など)

こうしたネガティブ要素や刺激的な情報で、HSPが受ける心身のダメージは非常に大きい。気分が悪くなるし、ずっと引きずってしまうし、忘れてるつもりでもなんかいつまでも不調だし、悪い部分の比率があまりにも大きすぎる。日々生じている痛ましい事件・事故を知ることも大切だけど、HSPはまず自分の心を守ることが最優先だ。

HSPじゃない人も

ニュースを垂れ流しても別に何も感じない、という人も、少しでもネガティブ要素からは遠離とおざかった方がよいのではないかと思う。HSPは、感度が高いがゆえにはっきりと体調や気分へ影響が出ているということであって、恐らく「何も感じない」派の人々にも影響はあるだろうと思うからだ。逆に、気づかずに影響を受け続けている方が恐ろしい。あまりよくない表現かもしれないが、〝毒を薄めて飲んでいるのと同じ〟では、と思うのだ。HSPはこの毒の影響が体に強く出やすい人々で、体調には出ないという人も、見えない紫外線を浴び続けているように、害は体内に侵食、蓄積、影響し続けているのではないだろうか。

「情報断捨離」というものもあるけれど、情報から離れると、本当に気分が楽だしスッキリする。このスッキリ感というのは恐らく、「情報断捨離」をする前に浴び続けていた毒素からの開放感なのだ。現代人はあまりにも〝情報疲弊ひへいしすぎている。

考えられる反論

ここで、次のように反論が来るのは大いに想像がつく。

「重大なニュースは見なきゃいけないだろう!」

その通りだ。重要トピックは市民の生死にも関わるものであるし、そうでなくとも世の中で起きた出来事を知らずには日々生きていくのも難しい。最先端を突っ走るビジネスマンにとっては、情報というのが最強・最重要の資産であって、それを逃すなどもってのほかだろう。

でも、テレビを持たず、極力ニュースなどから遠離っている私でも、物価高や熊問題とかは一通り知っている。速報じゃなくても、いずれ耳に入ってくるというか、スマホやパソコンを開けば嫌でも知っちゃうというか。

私ばかりでなく、「テレビ持たない」派の人達(ユーチューバーさんとか)も、「全然平気だよ」と言っていた。

そして私は私のメンタルを守るために、即座に最新情報を入手し続けるよりも、少し遅れてでも後から人伝ひとづてに、後まで持続している情報だけに触れる方がいい。それで充分問題なく生きていられるし、心はものすごく楽になったし、ネガティブな話題も薄まって入ってくる感じで、助かる。メリットの方がずっと上回ってる感覚だ。

ずっと情報やニュースを追い続けている人は、恐ろしい程のエネルギーを費やしている。やろうと思っても私にはそんなバイタリティーは無いし、心の方がやられてしまう。

具体的な方法

という訳で、相変わらず前置きが長くなったが、今回のメインテーマは〝音刺激〟ネガティブニュースから自分を守ろう!というもの。具体的な方法を列挙しよう。

と言っても、私自身すごく四苦八苦中だけれども。

①消す、見ない、逃げる

もし出来れば、これが最強だ。

当然、これが出来なくてみんな悩んでいるのだけど、可能な限り、これをする努力をしよう。「消す」はほぼ不可能だろうと思うけど、自分で選べる時は、視聴を徐々にでも減らしていくのがいいと思う。

「見ない」「逃げる」で言えば、たとえば、

  • 別の部屋(場所)に行く。

というのが最も現実的だけど、これが出来たからといって、HSPには別の壁が四方に立ちふさがったりするから難しい。(人がいて休まらない! 車とか光とか音とかが…… ect.)

HSPって本当に面倒だよね……。

②刺激を緩和させる

①は完全に避ける方法だけど、実際問題難しい。やはり現実的にはこちらに落ち着くのかもしれない。

  • 耳を塞ぐ。(イヤホン、耳栓など)
  • テレビのボリュームを下げる。

などなど。

私は昼時間になると、即座に音楽を聴いて、他の音をシャットアウトするようにしている。

心が落ち着く、自分の世界を守れる音楽を準備しよう。

③受けた刺激を流す

②でも、なお充分ではないこともある。

私の職場では、特に緊急性の高い重大ニュースになるとボリュームを上げる人がいて、みな食い入るようにテレビに見入る。この時の緊迫感が、HSPにはかなりつらい。それと、年配の方はボリュームを「ここまで上げないと聞こえないの?」ってくらいまで上げる。(ニュースはなんとか我慢しても、その後のドラマの怒鳴り声とか騒ぐ音とかが……。)職場にはいろんな方がいるから仕方ないのだけど、敏感・弱メンタルの私は、休憩時もひたすら忍耐の時間だ。HSPの認知も広まってきていてありがたい時代とは言え、やはり結局のところ、HSPのような少数派は我慢しなきゃならないのが世の常だ。工夫して乗り切るしかあるまい。

日々社会生活で受けた刺激やダメージは、心身の中に蓄積されていく。帰宅後や安心できる場所で、これを少しでも流していこう5分でいい。すぐには効き目を感じられないかもしれないが、長く続けると全然違う。ついやらずにいると、後々にメンタルが急変したりして、その効果を事後的に気づいたりする。夜、リラックスする時間をできるだけ確保して、気長に取り組むのがいい。

  • 瞑想:何も考えない時間を作る。
  • マインドフルネス:無心になる。何かに没頭・集中する。
  • 趣味:激しいヤツじゃなく落ち着けるものがいいと思う。
  • 気分を前向きにする習慣:その日にあったいいことを3つ書く「いいこと日記」等。

など。なるべくその日のうちにリセットしておくのがベスト。

これらもまたいつか記事にして詳しくご紹介したい。

地震速報のあの音について

そして、音刺激と言えばあの音、〝緊急地震速報〟!

あれ、地震以上にビビるんだよ。鳴ると、

「本ッッッッッ当にやめて!」

って叫びたくなる。心臓止まりそうになるよね。

これも、わかるんだ。

「命を守るが最優先。そのためには必要不可欠。どんなにびっくりしようが、気づかないよりもいいでしょ」

でもね、でもさ、

HSPは本ッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ当にあの音にびっくりするの。そのたびごとに心臓が止まりそうになるの。なんでそんなにビビんの?って反応を見せる人は、たぶんHSP。

確かにその後に揺れたりとかして、巨大地震とかだったら音どころじゃなく逆に命を救ってくれるものだからありがたいものなんだけど、

にしてはダメージがあまりにも巨大過ぎるのだ。鳴るたびに一瞬死ぬくらいの恐怖感

何がいけないって、あの音が「デカい」のが悪い。(と、思う。)

確かにあの不安を煽る音も良くないが(わざとそういう音調にしてるようだ)、

あの音さえ、もう少し「緩和」できれば……。

そう思ってるHSPの方は非常に多いと思う。

HSPの自覚はない方でも、「あの音はちょっとね……」って方は少なくないのではないだろうか。

世の多くのサービスは基本、多数の人向けに設定されてるのだろうから、少数派は自分に合うようカスタマイズして調整していかないと身が保たない。HSPは、常に持ち歩いているスマホを自分の心臓に合うように工夫しよう。

という訳で、【命を守りながら心も守る方法】について、

「緊急地震速報の音を下げる方法(止める方法)」をご紹介します。

※当然、気づかないと万一の際に大変なことになります。自己責任でお願いします。命が最重要。遠くからでも気づけるように、充分気をつけて設定してださいね。

緊急地震速報(災害アラート)の音を下げる(止める)方法

おなじみ歯車マークの「設定」からスタート。

ちなみにスマホはAndroid。

OSのバージョンは15(掲載時)。

掲載時点:R7年12月27日

機種などによって画面も操作も異なると思うので、ご参考まで。

以下、赤枠内をタップしていってね。

「緊急情報」から設定する方法

●音量を下げる

初期は「最大音量」で鳴る設定になっている!

●通知を停止する

「アプリ一覧」から設定する方法

この他、キャリア(docomo、auなど)によって、災害用のアプリや独自の設定方法などもあるようです。

あとがき

HSPの特質を書くと、往々にして〝生きるのしんどい〟っていう結果になってしまう。

でも、私は何度も繰り返し言うけれど、こうしたHSP特有の感性というか特性は、使い所がハマればものすごい効果を上げると思う。

多くの人は気づかないような細かな違いをすぐに感じ取るところ、深く熟考するところ、トラブルを避けようと念入りに準備する傾向、常に「もっと良くなるのでは」と改良を続けようとする性質。見えにくい問題点にも敏感に気づくところや、高い共感能力も見逃せない。

AIや科学技術の進歩が加速する現代において、HSPの特質がもっと世の中の、そして本人にとってもいいように発揮されればいいな、と常々思っている。

HSPか否かに限らず、私の書くものが少しでも多くの人にとって、気づきや考えるヒントになれば幸いだ。

筆者
筆者

刺激が苦手だという方は、うまく工夫しながら乗り切っていきましょう!
身近に似たような人がいなくとも、世の中には似た感覚や境遇の方はきっといますよ。

自分は別に大丈夫、って方でも、「いろんな感覚の受け取り方があるんだな」って思ってもらえたら幸いです。

アーニャちゃんもきっと、Highly Spy Person(?)だ

英語がデタラメな件。

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