【創作のヒントその1】なんでグロテスク系(ホラー系含む)や復讐系マンガが流行っているのか考えてみた。

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筆者
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執筆歴20年超の桃花です。

今回は、創作物を考えるヒントとして、流行を題材にして考えてみます。

今回も読み物の一つとして、気軽に読んでくださいね。

お断り

これらに類する作品群等について、決して批判とか悪口を言いたい意図はございません。

いつも純粋に「どうしてなんだろう?」って発想で考えたり書いたりしています。

そして、世の中のたくさんの創作作品や作者、そこに至るまでの過程に、私は心から敬意を持っています。

私は専門家でも何でもないので、正解を提供する類の記事ではありません。(バカなネタ記事です。)すべてあくまで一つの考えの垂れ流しとして、読み物としてお読みいただくようお願いいたします。

まえがき

「流行」その実態

流行! それは私の弱点の一つである。(→こちらの記事参照)

その破滅ぶりはもはや人間を超越していると噂される程度であり、恐らくその自覚は実態に未だ追いついていない。

語り尽くしても余り或る程と語り尽くされ、

時代を遡った龍のようであるとも称される。

その事実に人々は、口をあんぐりと開けて怯えおののく。

「世の末をここに見たり」と言わんばかりに血の気を失い蒼白になる。

正真正銘の流行音痴! 口からこぼれる〝知ったかぶり〟は溜め息誘発剤と化するか完全全欠のボロばかり!

私こそ、他に類を見ない〝流行遅れのさきがけである!(ドドン! ←マンガ的効果音

「流行」について

世には流行りすたりというものがあり、一時期ブームになったものでも、しばらく経つと「あーそんな時代もあったねー」ですまされる。冷静になってみると「なんであれあんな流行ったんだろうね」みたいなものが一時代を牛耳ぎゅうじっていることもあるし、才能・センス・万人受け感・品質・見た目、どれを取っても非の打ち所の無い一級品なのに、なぜか流行らない、みたいなことも往々にして生じる。

そこに一定の定理や方程式を見出すのはなかなか困難。先見の明を持つ予言者でも、ズバリとは当てられないものである。

だが一つ言えるのは、流行を語るには時代背景を無視することは出来ない、ということ。逆に言えば、その時代感が流行を選んでいると言っても過言ではないということだ。

そう、時流とともにくものこそが流行りなのである!(ドドドン! ←マンガ的効果音

「流行」を考える理由

で、なんで〝流行遅れの魁〟(「実態」参照)の私が流行について考えようなどと思ったかと言うと、やはり一創作者として、流行は見逃せないからと思ってるからですねー(〝流行遅れの魁〟たん)。

「我を突き詰めるべし」的なアーティスティックな創作者さんが私は心底すごいと思うし憧れる(というか自分こっち側9割と思う)が、そこを突き詰めれば突き詰める程、

「なんで世の中は僕ッチのこと一切振り向いてくれんのじゃー!」

みたいな自作自演系ツンデレ現象が勃発する。そこで初めて向き合うのが、〝流行〟という目にも見えない龍なのである!

……ごめん、なんかマンガの読み過ぎか全部テンションが「ダダン!」みたいな感じになってる(笑)

要約しますと、私は流行よりは自分軸タイプの創作人間だと自覚してますが、やはり一創作者といたしまして、流行というよりは「これはなんで多くの人に受け入れられているのか」みたいなものにものすごく興味・関心があり、本件についてもその一端を担うものなのでございます。

事前検証

この議論を始める前に、いくつか検証しておかなければならないことがある。

検証①

検証①

そもそも命題「グロテスク系・ホラー系と復讐系マンガが流行っている」は本当か?

たとえば、

普段見かけるのがオタンコナスばかりであれば、「世の中馬鹿ばっかりだな」と思いがちになり、

周りがみんな別荘持ってて世界十周くらいしてたら、「それが普通なのか! ヤベェ!」と思ってしまうものである。

すなわち、ありとあらゆる状況や可能性の中で、普段多く目にしているものや周辺環境で思考システムが決定づけられるという事だ。

そして、AIシステムの向上のせいで(?)検索結果や閲覧履歴などから利用者の好みを把握し、関連動画やオススメ商品を提示するのが当然となってきた現代では、そもそも情報の選択・制限が行われやすい仕組みになっている。(恐怖的な発想ばかりでなくシステム的に。自分の趣味趣向の情報ばかりが集まりやすいということ。)

すなわち、偏向的思考&情報操作。私がマンガアプリを開くたんびに「大人気!」「みんな読んでる」「大ヒット!」というのが、

「現代人はすべからくホラー系/復讐系を好んで絶賛し読み漁っている」ということに繋がるかと言えば、必ずしもそうとは言えない可能性が存在するのである。

一部のコアなファンで市場が出来ているパターンである。その場面をたまたま見た。別に世の中の女性全員が復讐系マンガに夢中っていう訳でも、全員が大好物っていう訳でもなく、ごく一部の世界を覗いただけ。それでもそこが〝全体〟と錯覚するパターンだ。

つまり、

  • (その)マンガアプリの中では人気かもしれないが、全体を見渡すとそうでもない。
  • たとえそれが流行っているからと言って、世の中の人間がすべからくグロ&ホラー好きで、世の中の女性がすべからく復讐大好きかと言えばそうとも言い切れない。
  • そもそも提供しているのがそういうマンガばかりだから、流行っているように見える。
  • 今回はこのジャンルを流行らせよう、という企業側の広告意図が働いている。それが顧客を勘違いさせ、売り上げも上がり、結果類似の作品も増えていくという循環。

そういった可能性を否定しなくてはこの議論は進まないのである!

……でも進まないと虚しいし否定出来なかったらこの記事書く意味が無くなるので、「だいたい当たってる」ていで話しを進めていく(←さじ投げた)。

検証②

検証②

「流行っている」の定義は? また「グロテスク系」「ホラー系」「復讐系」の定義も!

これも面倒なので検証はやめる(←匙投げた)。

いて言えば、いずれも私の弱点である。

本題

というわけであらかた検証を終えたところで、本題に入っていこう!(雑)

議論手法(思考方法)について

世の中のすべてはグラデーションで彩られており、二元論危険説はもはや通説となって久しい(たぶん)。当たりハズレがあるのは義務教育かナゾナゾくらいで、多くの事柄に白黒つけるのは難しく、またメンタル的にもよろしくない考え方とされている。(詳細割愛)

しかしながら、私はわかりやすく物事を考えるために、あえて考えを真っ二つに両断して物事を考えるのが好きだ。「愛は人を救うか、否か」みたいな両極端な発想から考えを巡らせ、一定の見地を見出すやり方を採用している。(ヒマ人的メンヘラ哲学者とでも言ってくれたまえ。)

よって今回も、高確率でメンタルに重負荷を掛ける二元論で詰めてみようと思う!

女性に大人気!? 復讐系マンガが流行っている理由について

対立候補二説(復讐系版)

A)わかりみ深すぎて共感する心理
 vs 
B)無いものを求めたがる心理

A)共感説

A)共感説をわかりやすく噛み砕いて言ってみると、

「わかるわかる毎日鬱憤たまってて男に復讐したくてたまらないからマンガで代わりに報復してくれるのホントスカッとするよダンナなんてマジもうこの世から抹……」

っていう女性の人口比率が近年急上昇している説。

(ちなみに私は「復讐系」読んだことなくて想定で喋ってますので、実はハッピーエンドほわほわ系の内容だった、って場合は「流行遅れの魁」の名に免じて許してね♪)

何かが流行っているという時、その理由にあげられるものとして圧倒的に多いのが、〝共感〟である。

昭和時代に〝努力〟〝根性〟系が流行り、

平和時代に〝ゆるキャラ〟〝ゆとり〟系が流行ったのも、それが共感を呼んだからである。

(注:流行音痴なのでズレてる事言ってたらごめん)

これまでの実例を挙げるまでもなく、このA)共感説、流行を語る上では向かう所敵無しの猛者もさだ。ほぼ一人勝ちと言っても過言ではない。ということは……!!

……ガクブル。

B)平和説

だが二元論好きな私として、必ず対立説を検討しておきたくなる。

A)に相反するB)説とは、

「もう結婚生活も落ち着いてきて暇だから、なんか刺激あるヤツ読みたいなー」

「私達はラブラブなんだけど、他の人ってどうなんだろー」

っていう温厚で平和な人達が増えてる説。(でも考えようによっては闇色にも変色する可能性を秘めている。)

これも説得性皆無とは言い切れないだろう。「努力→ゆるり→」からの〝刺激求める〟だ。要は幸せだからこその〝恐いもの見たさ〟だ。一見闇めいても見えるが、なんと幸福なことだろう! そして私としては、こっちであって欲しい。

答えは出さない。あくまで問いかけだ。

あの怨恨顔を目にするだけで胸が痛くなる強度HSPの私には、これ以上の推察は心臓に悪い。そして参考までにこういったマンガのページを開くことすらも出来ない。ホント面倒臭い性質である。

でも流行るってことはさぁ! ……自分ストップ。

男性はバトル好き! グロテスク系・ホラー系マンガが流行っている理由について

男性だけがグロテスク・ホラー系好きということではないが、復讐系が女性編になってしまったので、下記内容とも絡めつつ男性編ということで。

対立候補二説(グロテスク系版)

A)同じ心理が惹き付ける説
 vs 
B)嫌(禁止)だからこその見ちゃう説

A)共感説

A)共感説については説明は不要だろう。

血みどろ大好き、ドロドロ大好き、恐怖ってもうゾクゾクするたまらない、etc…っていう、バトル大好き、グロテスクなもの大好きだから見る、っていう人が増えているという説だ。

恐い。

ひたすら恐いので逆側を向こう。

B)温厚説

B)現代人は温厚説について。

以前、「マンガ グロテスク流行る なぜ」みたいな検索で調べた時に、こういった意見があった。
(昔のことで出典探せないのと、諸事情により記憶のみでお送りします)
曰く、

「現代人は昔のように森の中を走り回って怪我をしたり、殴り合いの喧嘩をすることは少なくなった。ところが、暴れたい、攻撃したい、といった欲求は内在している。そのため暴力シーンに強い憧れを抱き、血を見るのが新鮮でつい引き込まれてしまうから、そういうマンガが流行り、結果的にどんどんグロテスクになっていく」

こっちも恐い!

A)説も恐いけどB)説も十分恐い。

上記が進んでいった先の未来を想像することもすんごく恐い。

これがVRとかでリアル体験出来るようになっていくの? リアルなシューティングとかが当たり前になっていくの? ってかもう既になってるんだよね……!? たぶん仮想空間と現実の区別が無くなっていくんだよね!?! どうなっちゃうの??!!

……私は心臓弱いんで本当に勘弁。

さらに上述の意見曰く、

「満たされない攻撃欲求を発散出来なければ、その鬱憤はたまりたまって爆発し、恐ろしい社会になるから、こういったマンガは必要なのだ」

物凄く恐い!

必要悪(いや悪でもないだろけど)みたいなものだったのね、リョウカイ。

マンガって、愛と勇気と友情を学ぶものだと思ったら、そんなものもう古いのね?(←流行音痴)

……いや、好きな人が本当にホラーとか好きなのはわかる。共感は出来ないんだけど、知識としては理解してるよ。

でも相当なHSPの私は本当にホラーもグロテスクも復讐系も苦手で、目に触れただけで毒気吸って心臓重くなるの。いやこういうこと言っても伝わらないってことはわかってるけど。

だからこういった強烈なものが流行ってるっていうのには、何か理由があるとか考えてしまうんだよね。(HSP故の「B)嫌だからこその見ちゃう説」

当たり前のように見たり読んだりしてるかもしれないけど、

こういった刺激強い系は、絶対心臓強い人じゃないとそもそも惹かれないと思う。

記事書いてきた今も心臓潰れそうな面倒的感覚保持者の私はそう結論づけるよ。

いくつか推測と補足

グロテスクなマンガが増えている理由について

推測①:イラスト力の向上

理由の1つとして、イラスト業界全体のイラスト力が激向上しているのはあると思う。リアルだし迫力あるからよりグロテスクに見える。「昔の人は下手」って言うつもりは無いけど、現代いまはビビるくらい画力ハンパ無いよね。1シーン描くのにどんだけかかってんだろ、ってホント感心するんだわ。合掌。

音楽業界もどんどんレベル上がってるし、人類ってどんどん進化してくものだね。物質的には飽和時代とか言われてるけど、芸術は絶え間なく進歩していくなんてすごいよー。

推測②:恐怖が人の心理に強く印象を与えるから

「ネガティブはポジティブよりも6倍記憶に残る」

といったようなことは心理学的にも有名な話だ。

これをうまく流行なみに乗せている部分が少なからずあるのではないか、と個人的には思うのである。つまり、

  • (作品を出す側として)ハッピーな物語よりも、不幸、恐怖、残酷、グロテスク、といったネガティブに訴えるものの方が〝売れる〟。よってその作品を多く売り出そうとする。
  • (広告などを見る側として)気持ち悪い、グロテスク、ホラー、憎悪、憎しみ、復讐、といった強い闇の性質を伴ったものの方が一瞬で目を引く、印象に残りやすい。ついつい気になって開いてしまう、といったところから沼にハマっていくパターン。

という供給側の思惑と需要側の本能的反応との両方の相互作用により、恐怖、残酷、復讐、グロテスク、ホラーなどが流行る、という仕組みだ。内容が惹き付ける、共感を呼ぶというよりは、人間の脳が恐怖に対し強烈に反応するという心理的本能をうまく利用している、と言えるだろう。

二元論で検証したからと言って

必ずどちらか一方だけの理由で流行っているとは言い切れないことは触れておく。

たとえば全体に対する人口割合で、

「A)説36%、B)説2%」(A圧倒的勝利)

よりも、

「A)説24%、B)説19%」(どっちもとんとんくらい)

の方が全体の総数としては強いってこともある。

云々かんぬん考えたところで

やっぱ「流行」がなんであれ、個人の「好み」がすべてだと思う。(ここにきて命題をぶち壊した。)

最終結論

という訳で、最終結論。

ホラーについて考えを巡らすことは、ホラー以外の何物でもなかった。

筆者
筆者

ホラーとかグロテスク本当に無理なんだよね……。

人気の漫画読んでおこうと思って『呪術廻戦』読もうとしたけど、1話でもうギブだった。

『終末のワルキューレ』も……。

作者やファンの方達は本当にああいうのが好きなんだろうなぁ。。。

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